ヘルニア持ちは「向かない仕事」と「できる仕事」を知っておくべき。
ヘルニアを軽くみて転職すると結局続かずに退職して、無駄に転職回数を増やすことになってしまいます。
実は私はヘルニアを甘く見て何度か失敗しています…
このページでは、ヘルニア持ちに向いている仕事と向かない仕事を紹介します。
また仕事選びのポイントや、仕事中に気を付けたいことも書いていますよ。
足腰に負担のかからない仕事がしたい人や、ヘルニアになってから初めて転職する人はぜひ読んでくださいね。
ヘルニア持ちには向かない仕事
ヘルニアになった人は「同じ体制が続く仕事」「中腰体制になる仕事」は避けましょう。
ここでは、ヘルニア持ちに向かない職業を紹介していきます。
「この仕事はどうかな?」と悩んでいる人は参考にしてくださいね。
工場・倉庫作業
食品加工やシール貼りなど、単純作業ならヘルニアでもできそうと思いませんか?
けれど、実は工場や倉庫作業も腰に負担がかかるのでヘルニアには不向きなんです。
私は座り作業の工場で働いたことがあるんですが、以下の理由から辞めました。
- 同じ体制で作業しないといけない
- ライン作業だと自分のタイミングで抜けられない
- 作業場所が寒い
ヘルニアは座り仕事でも、ずっと同じ作業で固定されるとキツイです。
もちろん立ち仕事よりマシですが、それでも定期的に立ったりストレッチしないと、すぐ腰を痛めてしまうんですよね。
ライン作業していると、どんどん自分の作業がまわってくるので、勝手に作業を中断できないのも辛いところ。
1度始まるとトイレもいけないから、結構大変なんです。
さらに私が働いていた工場は、冷暖房が効いていないので冬は極寒でした。
足元から冷えてしまって、余計に腰痛を悪化させてしまったんですよね。
最初は座り仕事だけだったけど、場合によっては中腰作業をお願いされることもあって…断れないし腰は悲鳴をあげるしで、結局試用期間で辞めてしまいました。
工場で学んだのは、座りっぱなしでも腰が痛くなるということ、自分のタイミングで立ち上がったりできないこと。
そして寒い場所での作業は腰にくるので、避けた方が良いですね。
以上のことから、ヘルニア持ちの人は工場・倉庫はおすすめできません。
エステティシャン
エスティシャンも、ヘルニア持ちにはおすすめできませんね。
エステというと【フェイシャル・痩身・脱毛・リラクゼーション】がありますが、全部腰にきます。
私はエステも経験があるのですが、結構腰に負担がかかりました。
- 施術が終わるまで離れられない
- 痩身や脱毛・リラクゼーションは基本中腰姿勢
- 化粧品などの品出しで重いものを運ぶ時がある
- 朝から晩まで拘束が長い
まずエステは、施術の時間が決まっているので、その間は腰がいたくても現場を離れることができません。
そして痩身やリラク・脱毛などは中腰体制が続くのでヘルニアを悪化させてしまいます。
エステ…と聞くと優雅なイメージですが、それはやられる側の話。
施術する方は体力もいるし、忙しい店舗だと休憩する暇もなく働き詰めになるので、ヘルニア持ちにはおすすめできません。
配送・引っ越し業
あえて選ばないかもしれませんが、当然配送・引っ越し業もヘルニアはNG。
引っ越し業者のように、重い荷物をもったり運ぶ仕事は言うまでもなく、腰痛を悪化させます。
- 冷蔵庫やテレビなど家電製品を運ばないといけない
- 一定量運ばないと終わらない
冷蔵庫やテレビなど家電製品は、かなり重いしそれをいくつも運ぶのは辛いですよね。
そもそもヘルニアになる人は、ものを持つ体制ができてない人が多いんです。
私もそうですが、ものを持ち上げる時に腰で持ちあげてしまう人は腰痛になりやすくて、膝から持ち上げられる人は腰痛になりにくいです。
腰で持ち上げる癖ができていると、すぐ悪化するので注意が必要ですね。
そのため引っ越しとまではいかなくても、コンビニなどの品出し程度で腰を痛める危険性も高いです。
介護士
高齢化社会の日本で求人が増えている介護士も、ヘルニア持ちには向かない仕事です。
介護士がヘルニア持ちに向かない理由は、以下の通り。
- 1日中動き回るほど忙しい
- 高齢者の体重を支えないといけない
- 人手不足なので休みが少ない
最初も書いた通り、介護業界は人手不足により求人も増えていて、1日中動き回る忙しい仕事です。
その上寝ている高齢者の体勢を変えたり、車いすに乗せたり体力を使う仕事なんですよね。
かなりの激務だと聞いてます…
私はたまに姪っ子を抱っこするのですが、かなり腰にくるんですよね。
これが姪っ子ではなく成人男性と考えた時、私の腰が悲鳴を上げそうです…。
人手不足で求人も多いため採用されやすい業界ではありますが、腰に負担がかかるためおすすめできません。
ちなみにケアマネージャー(介護支援専門員)が気になる人もいるかもしれないので、補足。
ヘルニアでもケアマネならできるのでは…?
ケアマネージャー(通称ケアマネ)は基本現場に出ず、ケアプランの作成をする介護保険のスペシャリストです。
現場には出ませんが、他の介護職より給与や待遇が優れているため人気の職種なんですよね。
これならヘルニアでもできるのでは思ったのですが、ケアマネになるためには指定業務を5年以上経験することが必須なので難しそうです。。
ヘルニアでもOK!足腰に負担のかからない仕事
ヘルニア持ちは、足腰に負担のかからない仕事探しが重要です。
ここでは、ヘルニア持ちでも続けられる仕事を紹介しますね。
ヘルニアになって初めての転職で悩んでいる人は参考にしてください
事務職・受付
事務職と受付は、ヘルニアでも問題なく働けられる仕事です。
- 一般事務
- 営業事務
- 企業受付
- 美容院などの受付
私もヘルニアになってから一般事務職として働いています。
事務や受付のいいところは、以下です。
- 基本座り仕事
- 自分のタイミングで立ったりストレッチできる
- 重い荷物を持つことがあまりない
- 冷暖房が効いていて冷えることがない
基本座り仕事なので足腰に負担ならないことと、自分のタイミングで体制を変えられるのが良いですよね。
仕事をちゃんとしていれば基本自由なので、楽です。
さらに事務や受付は重い荷物を持つことがないし、持ってもコピー用紙くらい。
冷暖房が効いている事務所内の仕事なので冷えて腰痛が悪化することがないし、自分でひざ掛けやモコモコ靴下を持参して防寒することもできます。
事務や受付は資格もいらないし、パソコンが使えたら働けるのも良いところですよね。
人気の職種なので、何かアピールできるものがあれば尚良いです!
コールセンター
コールセンターは、基本座り仕事なのでヘルニアでも働きやすい職場ですよ。
事務や受付と似ていて、以下の良さがあります。
- 座り仕事
- 重いものを持つことがない
- 冷暖房が効いているので冷えない
少し違うのは電話対応がメイン仕事なので、自分のタイミングで席を立ったり、ストレッチするのは難しいかも。
電話が終われば自由だけど、そういった意味では事務より自由度は低いかな?
クレーム対応も多いし、向き不向きは極端な職業ですが、ヘルニア持ちでもできる仕事ですし、高収入の仕事を探している人にはおすすめです。
接客・販売業
一部の接客や販売業もヘルニア持ちにおすすめです。
一部と書いたのはあまりに忙しい店舗や、職業によっては腰痛を悪化させてしまうから。
例えば「酒屋」だと、店はそんなにバタバタすることがないけど、品出しで腰を痛めてしまうと思うんですよね。
けれど、文房具や雑貨店などはそんなに商品が入れ替わることもないし、店が忙しすぎることもないので腰への負担も少ないです。
扱う商品は見極めた方が良いですね。
おすすめは「商品の入れ替えが頻繁でない」「都心から離れた落ち着いた営業」をしている接客業や販売業です。
そんな接客・販売業の良いところは以下です。
- 中腰になることがない
- 空き時間でストレッチができる
比較的落ち着いた営業スタイルのお店なら、バタバタと動き回ることもないし、空き時間で体を伸ばしたりすることも可能。
性格的に人と話したい・パソコンが苦手という人は、接客業や販売業もおすすめですよ。
在宅ワーク
最近はコロナの影響もあり、在宅ワークする人も増えてきました。
在宅ワークは、ヘルニア持ちの人にもおすすめです。
- 家で働ける
- 自分のタイミングで体制を変えたりストレッチできる
- 休憩時間も自分で決められる
家なので万が一腰痛になってもすぐに休めるし、自分で休憩時間を決められるのも魅力ですよね。
在宅ワークと言っても色々あって、
- リモート経理
- オンライン秘書
- 翻訳
- データ入力
- サイト制作
など、資格がなくてもできるものや、経理や秘書など資格や経験を問われるものなど幅広くありますよ。
資格がない人はデータ入力がねらい目!
在宅ワークも資格や経験があった方が給与が高くなるし、採用率も上がりので以前の職業でやっていたこと、知識があるものに応募してみてくださいね。
WEBライター
在宅ワークは魅力ですが、やはり資格や経験があった方が優遇されるんですよね。
けれど在宅ワークで生かせるような経験や、資格がない…という人も多いはず。
そんな人が未経験でもできるのが【WEBライター】です。
- 場所を選ばず働ける
- 体制を変えられるので楽
- 当然重い荷物を持つこともない
ライターと聞くと少し難しい印象ですが、日本語で文章が書ければできるし、自分が好きなものの知識を活かすこともできます。
映画や音楽、スポーツなど得意なものの記事が書けるならOK
金融や不動産など専門知識があれば、高単価で仕事を受けられるし、慣れてくればサラーリーマンと同じ金額を稼ぐことも可能ですよ。
自宅で家に居ながら会社員と同じ給与を貰えるのは、かなり良いですよね。
「オタクレベルで語れるものがある」という人は、足腰に負担がかからないWEBライターに挑戦してはいかがでしょうか。
ヘルニア持ちが仕事を選ぶ時のポイント
ヘルニアだと選ぶ職業も重要ですが、他にも事前に確認しておきたいポイントもあります。
ここでは、ヘルニア持ちが仕事を選ぶ時のポイントを紹介します。
気になる会社がある人は、当てはまっているか確認してください。
十分な休暇があるか
ヘルニア持ちは腰痛が悪化すると回復までに数日かかるので、休みが十分にある職場を選びましょう。
理想は【年間休日が120日以上】のところです。
年間休日が120日以上だと、下記のような休暇がとれます。
- 土日祝日休み
- お盆休み・年末年始休み
- GW休み
これだとしっかり体を休めることができますよね。
逆に避けた方が良いのは【年間休日105日】の会社ですね。
年間休日105日というのは、求人でよく見る日数なのですが、実際働くと休日が少ないので避けた方が無難です。
というのも1年間365日ー105日=260日となりますが、260日を12カ月で割ると21.6日となります。
1か月間で22日働く計算となり、結局は土日以外は全部働くことになるんです。
土日休みなら良いのでは?と思いがちだけど…
実は、年間休日105日の会社は毎週土日のみの休みで、祝日は出勤する必要があり、お盆やお正月の長期休みはないってこと。
これってかなり体力的にもきついですよね。
一見すると「毎週土日休みだからいいじゃん」と思いがちですが、実はキツイ仕事なので要注意。
ヘルニア持ちはただでさえ腰に爆弾を抱えていますから、年間休日120日以上の会社を狙ってくださいね。
評価が悪くないか
ヘルニアとは直接関係ありませんが、求人に応募する前に確認してほしいのが「企業の口コミ」サイトです。
例えば楽天やアマゾンで買い物する時に、他の人のレビューや感想を参考にする人も多いですよね。
そんな感じで、会社のレビューを見ることができます。
○○株式会社口コミで検索すると出てきます。
また派遣サイトやエージェント経由で応募すれば、上司はどんな人か休みは取りやすいかなど気になる疑問を担当者から教えてもらえますよ。
入社してから「こんなはずじゃなかったのに」と後悔しないためにも、事前に評判や気になる疑問をリサーチしておきましょう。
現場に出ることがないか確認
ヘルニア持ちが気になるのが、力仕事をさせられないかどうかということ。
事務や受付で応募しても、働き始めると現場に駆り出されることも珍しくありません。
業界によっては事前に確認しておいた方が良いかも…
例えば、
- 物流倉庫の事務
- 工場併設の事務
- 少人数の会社
などは、人手が足りない時に現場を手伝わされることがあるので要注意。
例えば、私の友人はクリーニング工場の事務をしているのですが、繁忙期で人手が足りない時は洋服を運んだりハンガーにかけたり…そういった仕事を手伝うのだとか。
私も昔、物流センターの事務をしている時、工場が忙しい時は現場から荷物を運んだり…そういったことも手伝っていました。
人手が足りない時「腰が痛いので」と断るのは勇気がいりますよね。
工場や現場と隣接しているような会社は「腰痛持ち」ということを伝えておくか、現場にでることがないか事前に確認しておいてくださいね。
ヘルニア持ちが仕事中に気を付けたいこと
ヘルニアでも働ける、足腰に負担のかからない仕事を紹介してきましたが、その職業なら絶対大丈夫という保証がありません。
ヘルニアの悪化を防ぐために、仕事中気にしてほしい事がいくつかあります。
普段の生活で少し気を付けるだけでOK!
ここでは腰痛を悪化させないため、仕事中に気にしておきたいことを3つ紹介しますね。
同じ体勢で固定しない
ヘルニア持ちは同じ体勢で固定されると、座り仕事でも危険。
自分の経験から言うと、座りっぱなしでも立ちっぱなしでも、同じ体勢で居続けることが腰痛を悪化させてしまうんですよね。
というのも長時間座りっぱなし・中腰体勢を続けると血行が悪くなり、筋肉がこわばってしまうから。
筋肉が硬くなると腰痛がひどくなります。
体勢が固まる前に適度に立ち上がったり、ストレッチしたり…意識的に動くことが大切。
私はトイレに行くときや飲み物を取りに行くときに、伸びをしたり屈伸をしたり意識的に体を動かすようにしています。
集中すると忘れがちですが、他の人がトイレに行くタイミングで飲み物を取り入ったり、周りの人に合わせると忘れませんよ。
体を冷やさない
ヘルニアも含め、腰痛は冷えると悪化しやすいので、下半身を冷やさないように工夫しましょう。
というのも、冷えて筋肉が縮んで硬くなると腰痛を感じやすいから。
体勢を固定した時と同じ理由ですね。
対策として、
- ホッカイロを使う
- タイツなどパンツの下に1枚衣類を履く
- 暖かい飲み物を飲む
ホッカイロやタイツ・腹巻など、体を温めるアイテムを使うこと。
私も事務所で働いていますが、足元から冷えてしまうので、靴下用ホッカイロと貼るホッカイロを常備して働いています。
仕事中も暖かいお茶やコーヒーを飲んで、体を冷やさないようにしています。
冬になると腰痛がひどくなる…という人は、ホッカイロやタイツなどを用意して体を冷やさないようにしてくださいね。
無理しない
ヘルニア持ちは、無理しないことが大切。
腰痛が出ていないと「ちょっとくらいなら大丈夫かな?」と重い荷物を持ったり、長時間の作業を続けてしまったりするもの。
私もすぐ調子に乗ってしまうのですが、結局は後で後悔するんですよね。
というのもその時は大丈夫でも、その日の夜に痛くなることが多いから。
その後痛みが1週間続いて、後悔すること多いです…
瞬間的に痛くならないので、ついつい気を緩めがちですが、ヘルニアや腰痛持ちの人は後々痛くなるから要注意。
ちょっとでも腰に違和感を覚えたら、それ以上は続けないこと。
私は職場でも「腰が弱い」と伝えているので 、重いものを持ったり移動することは避けてます。
もし人手が足りない時は「腰が痛くなりそうになったら、他の人に引き継いで良いですか?」と最初に断りを入れてますよ。
あと、中腰の姿勢は避けて椅子に座るようにしてます。
最初から「無理です」と断ると感じ悪いですが、協力する姿勢を見せれば職場の人も分かってくれますよ。
ヘルニアに向かない仕事を知って、後悔ない転職をしよう
ヘルニアが辛い人は「体制を変えられる仕事」「重いものを持たなくていい仕事」を選びましょう。
個人的には「体制が変えられる」職場が1番いいと思っています。
経験上自分のタイミングで立ったり座ったりが選べないとしんどいです…。
私も一時期ヘルニアに悩まされて、仕事選びにも失敗しましたが、今は腰痛に悩まされず働けています。
あなたもヘルニアでも働きやすい職場に、出会えますように。
「ヘルニアに向かない仕事って何?」「足腰に負担のかからない仕事がしたい」という人の参考になれば嬉しいです。
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